高電力RF受動部品のご使用にあたって

高電力RF受動部品のご使用にあたって

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下記に示す注意事項は、一般に、1kW(CW)等の高い電力定格を持つ高周波(以下RF) 受動部品、特に減衰器や終端器の使用に伴い、ご注意いただきたい内容です。下記の内容と個々の製品とは一致しない場合があります。実際の使用については、各々メーカまたは弊社営業を通じてご確認ください。

1)温度ディレーティングと本体温度のモニター

RF受動部品の設置時には、適切な換気が確保され、熱を発生する他の電子機器の近くに設置されないよう注意が必要です。周波数や減衰量によっては、大量のRFエネルギーが熱に変換されるため、強制冷却が必要になることがあります。データシート(仕様書)に温度ディレーティングの記載がない場合でも、本体や周囲の温度管理を適切に行い、特に周波数が高い場合は熱ストレスを考慮し余裕のある印加電力の設定が必要です。

高電力の使用では、受動相互変調歪み(PIM) の発生が無線ネットワークの性能に大きな影響を与える可能性があります。非線形性を引き起こす表面の欠陥、微細な亀裂、異種材料の接合部があると、PIMの影響が増幅される可能性があります。

さらに、RFエネルギーによる熱の発生は、材料の経年変化やピーク電力動作時の特性変化を引き起こす可能性があります。そのため、高電力RF部品の使用においては、熱ストレスによる故障を防ぐための余裕を持たせることが重要です。

 

2)付属コネクタの周波数対許容電力

同軸コネクタ・タイプには、コネクタの形状と材料構造に基づく耐電力特性があります。一般に、同軸コネクタの周波数能力は、形状および内部誘電体材料の誘電特性によって決まり、より高い周波数に適用されるコネクタ・タイプは、耐電力が低くなります。RF損失は、高い周波数でより大きくなるため、高周波になるほど耐電力が下がります。メーカや製品によっては、仕様書に電力特性対周波数のプロットとして記載されていることがあります。

[下記図は参考例です。実際の個々の製品についてはお問い合わせください]。

coaxial connectors power vs. frequency chart

出典: Pasternack Blog

3)ケーブル等接続機器の周波数対許容電力

高電力RF受動部品の前後に接続するコネクタやケーブルの耐電力や反射等も同様に考慮しなくてはなりません。

接続されるケーブルアッセンブリ品についても注意が必要です。例として、ケーブル単体の耐電力が3kW @400MHz であっても、コネクタの定格が1kW @400MHzの場合は そのケーブルアッセンブリ品の耐電力は1kW @400MHzとなります。

 

4) 製品例

例-1) 1kW 固定減衰器 最大2.5GHZ対応製品 Nコネクタ搭載

Pasternack 型名 PE7423-40

データシートではInput Power, CW (derated linearly to 100W at +125°C) : 1kWと記載していますが、この100W at +125℃は下記のディレーティングカーブを意味します。

(下記ディレーティングカーブはデータシートに記載していません)

入力付近の最も温度が高いポイントで25℃を超えると、1kWの電力消費に耐えられなくなります。最大定格に近い電力でご使用の場合は、強制空冷と入力付近等の最も温度が高くなるポイントを注意深くモニターする必要があります。

sample power attenuatorsample-power-derating-chart

本製品は最大2.5GHzまで使用可能と記載されていますが、2.5GHz時に1kWを使用できる製品ではありません。コネクタとの関係も重要です。ご使用前に弊社へお問い合わせいただき、コネクタ電力定格をご確認の上、定格を超えない範囲でのご使用をお願いします。

上記内容の他に、製造メーカや構成部品による特性やデータシートの表記方法の違いもあります。高電力RF受動部品をご選定の際は、お客様の具体的な使用環境、周辺構成を弊社までご提示ください。メーカへ確認させていただきます。

 

本記事についてのお問い合わせ先

エム・アールエフ株式会社

電話番号:03-5244-4890(本社営業部) 06-6398-7143(大阪営業所)

メールアドレス:sales@mrf.co.jp

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